「就労移行支援」という言葉を聞いたことはあっても、

具体的に何をするところなの?
どんな人に向けた場所なの?

色んなところがあるみたいだけど、みんな同じじゃないの?

何かを勉強できるとしても、あまりお金はかけられないけどな…

そもそも、利用する意味ってあるの?
などなど、実情が分からずに利用自体を迷っている方も多いのではないでしょうか。
就労移行支援事業所の「役割」を簡単に説明すると、
障害や特性を持つ方の一般企業への就職を目標とし、
悩みのタイプに合わせ、
必要なスキル習得を支援し、
就職後の職場定着までを一貫してサポートする機関
になります。
※ここから先の説明では、就労移行支援事業所は「事業所」と略称で記載していきます。
たとえば、
しばらく社会から離れている方なら、
✅️ 毎日の通所を通して、生活リズムを安定させるタイプの事業所
自身の障害特性に困難を感じている方なら、
✅️ 特定の障害特性に特化した事業所
特定の職種を目指す方なら、
✅️ 特定分野のスキル習得に特化した事業所
障害特性により通所が困難な方なら、
✅️ 在宅訓練に対応する事業所

などなど、事業所のなかには、本当に幅広いタイプが存在するんです。
自分に合うところを選べると、社会復帰の力強いサポーターとなってくれます!
今回の記事では、精神障害の当事者である私が、実際に就労移行支援を利用した経験も含めて、
これらのポイントについて、詳しく解説していきます。
就労移行支援に興味を持ち始めた方が、自身にとって必要な場所かを考えられる場になれば嬉しいです。
\この記事を書いているのはこんな人/
就労移行支援の利用対象者は?いくらかかるの?

就労移行支援の利用対象者は?
就労移行支援サービスの利用対象となるのは、原則として以下の条件を満たす方になります。
※障害者手帳は必須ではありません。
医師の診断書や意見書などにより、自治体の許可を得られれば利用できます。
利用開始の手続きは?
就労移行支援の利用を開始するときには、お住まいの自治体で「障害福祉サービス受給者証」というものを発行してもらうことになります。
障害福祉サービス受給者証の参照先例(東京都の場合)
▶ 障害福祉サービス等の利用手続き|東京都福祉局ホームページ
受給者証の発行手続きに関しては、事業所の見学や体験利用を経たのち、利用開始を決めた段階で行います。


自治体での手続きに関して不明点がある場合は、利用予定の事業所がサポートを行ってくれるケースが多いですよ!
利用料金は?
就労移行支援利用時の自己負担額は、世帯の所得に応じて決まります。
▼参考:障害福祉サービスの利用料
障害者の利用者負担|厚生労働省HP
| 世帯の所得区分 | 自己負担額 |
|---|---|
| 生活保護受給世帯 | 月額上限 0円 |
| 市町村民税非課税世帯 (低所得) | 月額上限 0円 |
| 市町村民税課税世帯 (一般1) ※収入が概ね670万円以下 の世帯が対象になります。 | 月額上限 9,300円 |
| 上記以外 (一般2) | 月額上限 37,200円 |

利用料金は上記の4段階と定められていますが、多くの方が自己負担0円で利用されていますよ!
就労移行支援の主な役割は?

就労移行支援の役割は、大きく分けると以下の4つです。
- 社会復帰を目標とした生活訓練
- 自分に合う働き方と必要な配慮の整理
- 必要なスキルの習得支援
- 転職活動と職場定着までのサポート

事業所によって、上記の中で力を入れている部分に少しずつ違いがあるんです。
まずは、1から4の具体的な内容について見ていきましょう。
① 社会復帰を目標とした生活訓練

就労移行支援の利用方法は、通所が基本となります。
毎日の通所を続けることで生活リズムが整えられ、社会復帰に向けたリハビリの役割を担います。
こういったことについて、日々の通所を通して訓練を行っていきます。
就労移行支援のなかには、在宅での訓練利用に対応する事業所もあります。

在宅訓練を希望する場合は、自治体からの許可を得る必要があり、最低でも月1回は通所の必要があるなどの決まりがあります。
これら在宅利用に関する詳細については、後ろの項で説明をしていきます。
② 自分に合う進路・働き方や必要な配慮について整理

就労移行支援では、日々の訓練を通して、
このような、障害特性を持つ方「ならでは」のポイントについて、支援員と一緒に整理をしていきます。
この部分は、就職活動に必要な自己理解と、企業に行う配慮に関する説明へとつながる、重要なプロセスとなります。
③ 必要なスキルの習得|事業所ごとに大きな違いあり

数ある事業所の中でも、もっとも大きな違いが出るのがこの「スキル習得」の部分です。
多くの事業所では、
などを主なプログラムとしています。

一方、利用者のなかには、特定の職種や業界への就職・転職を希望する方もみえます。
そういった方のニーズに応えられるのが、特定ジャンル特化型の事業所です。

特化型タイプの事業所では、下記のようなスキル習得を支援しています。

就労移行支援のなかには、職業訓練に近い要素を持つところもたくさんあるんです。
学ぶ意欲が高い方にはとてもオススメできます!
私のブログでも、特定分野に特化した事業所をいくつかご紹介しています。


④ 転職活動と定着までのサポート|職場定着支援

就職・転職活動の段階では、就労移行支援は、
ここまでを一貫して行っています。
また、就労移行支援の卒業生は、就職後半年間の「職場定着支援」を受けられる仕組みになっています。

職場定着支援の仕組みがあると、転職後の一番大変な時期に、安心して相談できる先が確保できます。
その結果、上手に対処しながら働き続けられるようになっていきます。
事業所によっては、さらに長期的な定着支援サービス(就労定着支援)を受けられる体制を持つところもあります(最長3年半)。

就職後の一番不安な時期に、支えてくれる人や相談できる先があると、かなり安心できますよね!
また、事業所のなかには、卒業後のOB・OG会に力を入れているところもあります。
\こちらの事業所でもOB・OG会を開催しています/
OB・OG会は、就職後の不安や悩みについて、一緒に学んだ仲間やスタッフに相談・共有できる場にもなってくれます。
就労移行支援事業所を3タイプに分類してご紹介

就労移行支援は、どこでも全く同じようなプログラムが行われるわけではありません。
各事業所の方針によって、
このあたりが大きく異なってきます。

こちらの章では、障害当事者の私が考える「就労移行支援の3タイプ分類」についてお話していきます。
就労リズム重視型

就労移行支援のなかでも最もメジャーで数が多いのが、就労リズム重視型です。
大手の事業所をはじめ、全体の8割程度はこのタイプだと思われます。
一番重視するポイントは、毎日決まった時間に事業所へ通うことにあります(週3~5日)。
プログラムでは、事務・軽作業・模擬業務・グループワークなどを中心に行い、生活面・就職面でのサポートを受けつつ、総合面から社会復帰する準備を進めていきます。
大手事業所では、企業実習による実践的な訓練を行うところも多くあります。
一方で、
こういった方にとっては、
ハードルが高い
もしくは
プログラムが汎用的すぎて自分には合わない
と感じるケースもあります。

全国に数十軒の拠点を持つ事業所も多く、一般的に「就労移行支援」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、この就労リズム重視型になります。
就労リズム重視型の事業所をいくつかご紹介していきます。
ミラトレ
ミラトレは、障害者転職サイトの最大手dodaチャレンジの運営元(パーソルダイバース株式会社)の就労移行支援事業所です。

大手事業所の一番のメリットとして挙げられるのが、企業見学や企業実習に力を入れている点です。


就職本番前に、「失敗しても大丈夫な環境」で就労体験ができるのは、就職後のミスマッチを大きく減らすことに繋がります。
ミラトレは関東から関西にかけ、全国に15箇所の事業所があります。
就職率は94%・職場定着率(6か月)は96%を誇り、幅広い業種と規模の企業へ就職実績があります。
ミラトレについての単独レビュー記事も書いています。
ベーシックなプログラムながらも、障害者転職のボリュームゾーンに合わせたスタイルなので、多くの方にオススメできると考えています。

atGPジョブトレ(障害別コース)
atGPジョブトレは、老舗障害者転職サイトアットジーピー【atGP】 の運営元(株式会社ゼネラルパートナーズ)の就労移行支援事業所です。

atGPジョブトレ最大の特長は、障害特性別でコースを設けている点です(うつ・発達障害・統合失調症などに分類)。

自身の特性と近い利用者間で訓練が行われるため、特性に特化した訓練や支援を受けることができます。
特に、自身の障害との向き合い方・つきあい方に力を入れています。
atGPジョブトレは関東から関西にかけ、全国に12箇所の事業所があります。
就職率は97%・職場定着率(6か月)は93%を誇り、幅広い業種と規模の企業への就職実績があります。
atGPジョブトレ(障害別コース)についての単独レビュー記事も書いています。
うつ・発達障害・統合失調症などの障害特性別でコースが組まれているため、同じ障害を持つ仲間とともに、障害との付き合い方についてもしっかり学んでいける構成になっています。

在宅利用対応型

近年増えているのが、在宅訓練の対応を行っている事業所です。
体調に応じて、通所と在宅を組み合わせた利用ができるところも増えています。
注意点として、在宅訓練を利用できるのは、自治体に相談のうえ許可を受けた方のみになります。

許可というのは、市町村が「この人だったら在宅での訓練効果が期待できる」と判断することを指します。
以上から想定される利用者は、障害や特性により通所が困難であったり、在宅支援が効果的だと客観的に認められるケースです。
利用対象者が在宅訓練を希望する場合は、自治体への申請の支援も行う事業所が多いです。
通所が難しい方や、ゆくゆくはパソコンを使用した在宅勤務を視野に入れている方にとっては、現実的な選択肢となるタイプです。
ただし、
こういった点には注意が必要です。
こちらは、在宅利用対応型の一例です。
manaby(マナビー)
manabyは在宅訓練対応型でありながら、東北から九州にかけ全国に30箇所以上の事業所があるのが大きなポイントです。

在宅対応型でも月1回以上の通所が必要となるため、お住いの近くに事業所があるとより負担が少なく便利といえます。
訓練には独自開発のeラーニングを使用し、Webデザイン・Web制作・プログラミング・事務系スキルの習得に対応しています。

就職先の約7割が特例子会社や障害者雇用枠であるのも大きな特徴です。

manabyについての単独レビュー記事も書いています。
2016年の創業当初から在宅訓練の仕組みを取り入れているため、実用性の高い在宅訓練を選びたい方にオススメできると考えています。

キズキビジネスカレッジ
キズキビジネスカレッジは、関東周辺と関西エリアに計12箇所の事業所を持っています。

キズキの利用者の多くは通所をしていますが、在宅訓練にも対応しており、在宅訓練からスタートして通所割合を増やしていった方も多くみえます。

キズキは就労移行支援では異例の、一般雇用での就職割合が高めである点も大きな特徴です(例:一般就労58%/障害者雇用42%)。

プログラムには幅広いジャンルが用意されており、通所とオンラインのどちらでも同じように学べる仕組みが確立されています。
| 自分を 知る 整える | 自己理解・セルフマネジメント セルフコンディショニング コミュニケーション スケジュール管理 適職診断・ゴール設定・行動計画 など |
| 仕事の 基本を 身に着ける | セルフマネジメント スケジュール管理 PC基礎操作 業界理解・仕事の選び方 ビジネスコミュニケーション など |
| 専門 スキルを 磨く | 資料作成(Excel/PowerPoint 等) 会計・英会話・TOEIC・英文翻訳 プログラミング・AIプロンプト 広報・マーケティング 広告・デザイン・Webライティング Webデザイン・動画編集 情報セキュリティ フリーランス養成講座 など |
| 就職の 準備を する | 適職診断・履歴書作成・面接練習 面接同行・定着支援 など |
利用期間の平均は4か月と短めながらも、就職率と定着率は安定した実績を出している点も大きな特長です。
| キズキ | 就労移行支援 全体平均 | |
|---|---|---|
| 卒業までの期間 (平均) | 4か月 | 15.9か月 ※1 |
| 就職率 | 83% | 60.2% ※2 |
| 定着率 | 96% | 精神障害:49.3% 発達障害:71.5% ※3 |

個人的にキズキは良い意味で、キズキはあまり就労移行支援「ぽくない」事業所だと感じています!

キズキビジネスカレッジについての単独レビュー記事も書いています。
一般雇用枠に進む方が多く、幅広いジャンルへの就職実績と高い定着率を誇っているため、良い意味であまり就労移行支援「ぽくない」事業所だと思います。

特定分野特化型

就労移行支援のなかには、特定のスキル習得に特化したところもあります。
たとえば、
などの分野です。
こちら「特化型」の事業所は、学びたい分野が明確な方にとっては、モチベーションを保ちやすい環境になります。
職業訓練にいちばん近い要素を持つのが、こちらのタイプです。
一方で、

体調がまだ不安定で、毎日通所できるかも微妙…

勉強する内容の負荷が高いと、耐えられるか不安…
こういった段階の方には、合わない可能性もあります。

体調が万全でない時にガッツリ勉強をしていくのって、結構大変なことですよね。
このタイプを考えている方は、見学や話を聴きに行ったりして、しっかり検討して頂きたいと思います。
こちらは、特定分野特化型の事業所一例です。
Neuro Dive(ニューロダイブ)
Neuro Dive(ニューロダイブ)は、AIを活用したデータ分析や業務効率化など、高度なITスキルを習得し専門分野への就職を目指す、超特化型の事業所です。

Neuro Diveでは、即戦力となる人材育成プログラムを基本としているため、卒業生の8割近くがAIエンジニアリングやデータ分析、システム開発など、高い専門性を活かす仕事に就いています。

職場定着率(6か月)は96%を誇っています。

卒業後の在宅勤務比率が6割を超えるのも大きなポイントです。

Neuro Dive(ニューロダイブ)は、基本的に通所型のみの対応で、事業所は関東から九州に掛け全国5箇所となっています。
毎週Web上で30分間の無料説明会が開催されており、必要な方のみ説明会後30分の個別相談の場も設けられています。

事業所見学の前に必要な情報を入手できるので、しっかり検討することができますよ!
NeuroDiveについての単独レビュー記事も書いています。
先端ITやAIに深い興味があって、一般就労に負けない条件やリモートワークなど、多様な働き方を実現させたい方には、かなりオススメできる事業所です。

ジョブトレIT・Web
ジョブトレIT・Webは、IT・Webスキル特化型の就労移行支援です。

ジョブトレIT・Webではコース分けがされており、興味のある分野を選び深く学ぶことが可能です。

- Webデザイン
- ITエンジニア
- 動画編集
の3コース制となっており、通所開始後にコースを決めることができます。
ジョブトレIT・Web最大の特長は、プロ講師が常駐し、いつでも質問できる環境が用意されている点です。
さらに教材には、名門スクールデジタルハリウッドの動画講座や、Adobe社のソフトが使用されています。
就労移行支援での利用のため、これらの教材費用を抑えて学習を続けられる点も大きなメリットです(事業所の利用料のみで使用可)。

そして、就職率98%・職場定着率96%前後と高い実績を誇っています。

基本は通所型のみの対応で、事業所は関東から関西に掛け全国6箇所となっています。
就労移行支援のタイプ別比較一覧表

今回ご紹介してきた就労移行支援6社について、全体を俯瞰しながら比較検討できるよう一覧表にしてみました。
参考にして頂ければ幸いです!
| タイプ | 向いている方 | 事業所例(公式サイト) | まゆみの解説記事 |
|---|---|---|---|
| IT・Web 特化型 | IT・Webなどの スキル習得に特化し、 一般企業のIT専門職・ クリエイティブ職を狙いたい | Neuro Dive(解説) ジョブトレIT・Web(解説) | |
| 在宅利用 対応型 | e-ラーニングを利用し PCスキルや事務系の 実務を学び、 大手企業や特例子会社の 事務職を狙いたい | manaby(解説) キズキビジネスカレッジ(解説) | |
| 就労リズム 重視型 | 体調とメンタルを整え、 企業実習などで実践を 重ね、働き続けるための 「継続力」を身につけたい | ミラトレ(解説) atGPジョブトレ(解説) |
ここまで紹介した6社は全国展開している事業所ですが、実際に通うとなると「自宅から近いか」も重要な判断材料になります。

お住まいの地域に近い拠点がどこにあるか気になる方は、記事末尾の「地域別ガイド」もあわせてご覧ください!
就労移行支援を利用した時期に感じたこと

私は特例子会社の休職中に、復職前のリワーク※の一環として、就労移行支援を利用したことがあります。
※「リワーク」とは、復職支援プログラムのことです。
休職中の社員が復職する際、会社によっては「リワークプログラム」を受講するよう推奨するところがあります。
当時の私は、復職期限に間に合うかどうかの瀬戸際でしたが、本当はまだ体調が万全とは言えない状態でした。
通所先は会社が指定した事業所で、平日5日間 × 1日6時間程度の利用だったと記憶しています。
プログラムは模擬業務が中心で、
- 配られた用紙の計算をする
- 回収した答案用紙の採点をする
など、基礎的な訓練の繰り返しでした。

当時の私は、体調や精神面にほとんど余裕がありませんでした。
そのため、訓練の内容について前向きに捉えるのは難しかったです。
自分で選んだところではなかったですしね…。
いま振り返ると、
体調が安定した状態で、興味のある分野を学べる状況であれば、就労移行支援を前向きに利用できたかも…と思います。
就労移行支援の利用は、
などの要素によって、負担の感じ方や得られるものが大きく変わると思います。
そのため、就労移行支援の利用を考える場合は、体調や将来の方向性など目的に合わせてしっかり選ぶことが大切だと感じます。
就労移行支援の利用が向いている人・向いていない人

就労移行支援の利用は、誰にでもおすすめできるというわけではありません。

こちらの章では、実体験やよくあるケースをもとに、どんな人に向いていて、どんな人にはあまり向かないのかを整理していきます。
就労移行支援が向いている人

就労移行支援は、次のような方に向いているケースが多いです。

今すぐ転職することよりも、安定して働き続けるための準備や訓練が必要な人にとって、就労移行支援はサポートの役割を果たしてくれます。
就労移行支援が向いていない人

一方で次のようなケースでは、就労移行支援の利用が合わない場合があります。

このような場合は、転職支援サービスを利用したり、企業へ直接応募するほうが合っているかもしれません。
近い時期に転職を考えている方には、障害者向けの求人サイト・エージェントおすすめ3社について、比較しながら特長を分析した記事もオススメです。

就労移行支援の次に見えてくる選択肢

就労移行支援の利用は、それ自体がゴールではありません。
一定期間の通所・訓練をして準備を進めたあとには、人それぞれ異なる「次の方向性」が見えてきます。
主な進路には、次の5つがあります。
- 障害者雇用での転職活動
- 一般雇用での転職活動
- フリーランスや業務委託としての転職活動
- 転職支援サービスを活用した転職活動
- 今はいったん社会復帰を見送る
就労移行支援 ▶ 障害者雇用で就職


就労移行支援の利用者のなかで、もっとも多い進路がこちら(障害者雇用での転職)です。
体調や生活リズムがある程度安定し、「配慮を受けながら長く働きたい」という方針が明確になった場合は、障害者雇用の求人に応募して就職につながるケースが多いです。
就労移行支援では、
などについて、事前に言語化する機会が多く設けられます。
就労移行支援を利用すると、障害者枠で採用されたあとに職場でのミスマッチを減らしやすいのが最大のメリットと言えます。
就労移行支援 ▶ 一般雇用やフリーランスに

就労移行支援を利用したあとの進路は、障害者雇用だけではありません。
体調や持っているスキル、希望する働き方によっては、一般雇用(クローズ就労)やフリーランスの働き方を選ぶ方もいます。
スキル習得に力を入れている事業所では、一般雇用やフリーランスを目指したサポートを受けられるケースもあります。

ただし、クローズ(障害非開示)環境で働く場合は、職場からの配慮を受けるのが難しいケースが多くなります。
障害者雇用で働くのに比べ、自己理解や体調管理の安定性がより重要になります。
そのため、一般雇用やフリーランスを考える場合は、
これらについて、就労移行支援の支援員と一緒に整理しながら考えていく流れになります。
就労移行支援を使ったら、障害者雇用での就職しか選べない、という訳ではありません。
自分に合う方向性を探すための機関と考えるほうが自然かもしれません。
就労移行支援 ▶ 転職支援サービス・エージェントを使う

ある程度「働けるイメージ」が固まってきた段階で、転職支援サービスを併用する方もたくさんいます。
その理由は、
就労移行支援では「進路の提案」はできますが、利用者に直接求人の紹介(職業紹介)をすることができないからです。
職業紹介ができるのは、ハローワークや転職エージェントなど、厚生労働省から許可を受けた事業所のみと、法律で決められています。
参考:職業紹介事業とは|石川労働局ホームページ(厚生労働省)

そのため「職業紹介のプロ」から支援を受ける目的で、転職支援サービスに登録し利用する方が多いのです。
転職支援サービス・エージェントのなかにも、障害者雇用求人を中心に紹介するところと、一般雇用求人のみを取り扱うところがあります。
転職支援サービスでは、
など、就職活動そのものを前に進める支援が中心になります。
\両者の違いはこんな感じ/
| 機関 | 役割 |
|---|---|
| 就労移行支援 | 生活やスキル面の支援 |
| 転職支援サービス エージェント | 転職活動そのものの支援 |
参考|障害者専門転職支援サービスのオススメ3社
障害者雇用専門の転職サービスのなかでは、以下の3社が大手で求人件数も多くオススメできます。
dodaチャレンジ

dodaチャレンジは、一般転職サイト「doda」と同じ母体をもつ企業(パーソルダイバース株式会社)が運営する、障害者向けの転職支援サービスです。
一般就労・障害者雇用の両方から、幅広い求人ネットワークを持つことが最大の強みの転職サイト・エージェントです。
atGP(アットジーピー)

atGP(アットジーピー)は、株式会社ゼネラルパートナーズが運営する、障害者向け転職支援サービスの総称です。
障害者雇用のパイオニアとして幅広い事業展開をしており、障害者の働き方に関する豊富なノウハウを持っている点が最大の強みの転職サイト・エージェントです。
リタリコ仕事ナビ

リタリコ仕事ナビは、株式会社LITALICOが運営する、障害者向けの転職支援サービスです。
今回ご紹介した転職支援サービスの中では、取扱件数が最も多い媒体(約4,700件)になります。
ただし、現状では詳しい条件検索に対応できない部分があるため、前項の2社との併用をおすすめしています。
上記3社の求人サービスについては、それぞれに得意な分野があると考えています。
別の記事では、3媒体の強みや特長を解説しています。
就労移行支援の利用 ▶ 今はいったん見送る、でもOK
就労移行支援を利用してみた結果、

やっぱり今はまだ、一般企業で働ける段階じゃないかも…
こう判断をするのも間違いではありません。
一度立ち止まって状況を整理できたこと自体が、次の一歩につながる大切なプロセスになります。

就労移行支援を利用したら、必ず一般企業に就職しなければならない、というわけではない点も、知っておいてほしいポイントです。
就労移行支援は頼りになる選択肢のひとつ

就労移行支援の利用は、どんな方にとっても万能な選択肢というわけではありません。
すでに就職活動を始められる段階の方もいれば、支援や訓練内容が合わないケースもあります。
一方で、

体調を立て直しながら、社会復帰を目指していきたい…!!

過去に失敗しているから、今の私に合う働き方を一緒に考えてほしい…

スキルを身に着けて転職に活かしたい…!!
こういったケースでは、就職前のトレーニング機関として、非常に心強い選択肢になります。

大切なのは、ひとつの事業所だけで判断せず、いくつかを見学して雰囲気を確かめることです。
見学する際には、就職実績などの数字だけを見るのではなく「今の自分に合う環境かどうか」を確認するのを忘れないようにしましょう。
最後にもう一度、今回ご紹介した就労移行支援のタイプ別比較一覧表をご紹介して、記事を終わりにしたいと思います。
| タイプ | 向いている方 | 事業所例(公式サイト) | まゆみの解説記事 |
|---|---|---|---|
| IT・Web 特化型 | IT・Webなどの スキル習得に特化し、 一般企業のIT専門職・ クリエイティブ職を狙いたい | Neuro Dive(解説) ジョブトレIT・Web(解説) | |
| 在宅利用 対応型 | e-ラーニングを利用し PCスキルや事務系の 実務を学び、 大手企業や特例子会社の 事務職を狙いたい | manaby(解説) キズキビジネスカレッジ(解説) | |
| 就労リズム 重視型 | 体調とメンタルを整え、 企業実習などで実践を 重ね、働き続けるための 「継続力」を身につけたい | ミラトレ(解説) atGPジョブトレ(解説) |
地域ごとにおすすめの就労移行支援をまとめた記事も書いています
就労移行支援は、同じ会社が運営する事業所でも、拠点によって雰囲気や通いやすさが変わってきます。

お住まいの地域や近郊エリアの情報が気になる方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。





