特例子会社はやめとけ?5年働いた私が感じたメリット・デメリットを正直に解説

社員食堂のイメージ 働き方の選択肢

特例子会社は「やめとけ」と言われることがあるけど…

特例子会社について調べていくと、「やめとけ」「きつい」という意見を見かけることがあります。

実際に働いてみないと分からない部分も多く、不安に感じる方もいるかもしれません。

果たして、特例子会社のどんなところが「やめとけ」なのでしょうか。本当に、特例子会社はやめておいたほうが良いのでしょうか。

まゆみ
まゆみ

実は私、特例子会社の管理部門で約5年間働いていました!仕事柄、さまざまな部署の社員と接する機会がありました。

私個人の感想としては、特例子会社が「やめとけ」と言われることに関しては、

必ずしもそうとは限らない。社風や配属される部署・仕事内容による。

というのが本音です。


今回の記事では、

  • 特例子会社が「やめとけ」「きつい」と言われる理由
  • 特例子会社の「ここが良かった」というポイント
  • 特例子会社が向いているのはこんな人

このようなラインナップでお届けしていきたいと思います。


私が働いていた特例子会社の環境は?

疑問のイメージ

最初に、私が5年間勤めていた特例子会社の概要についてご紹介しておきます。

親会社従業員数万人単位の企業
子会社の
業種
製造・サービス業
社員数数百名
部署
内訳
管理部門:約6%←私はこちら 
業務部門:約94%
雇用
内訳
知的障害:40%
身体障害:30%
精神障害:30%

特例子会社で働いて感じた大変だったこと

頭を抱える女性
まゆみ
まゆみ

ここからはまず、特例子会社で5年間働いた私の経験をもとに、「これは大変だったかな」と感じた部分についてご紹介していきます。


通勤にかかる負担が大きかった|勤務先の立地

通所のイメージ

私が勤めていたのはとある特例子会社の本社で、他には県内と県外にいくつかの支社がありました。私の勤務先(特例子会社本社)は、親会社の本社や関係会社の建物が多く集まるエリア内にあり、環境としては結構のどかな地域でした。

一方で、当時の私がひとり暮らししていたアパートは割と都心部にあり、会社まではかなりの距離がありました。通勤には幾つかの電車を乗り継ぐ必要があり、片道1時間40分くらいかかっていました。

始業時刻が早めな会社(8時台)だったこともあり、毎朝5時過ぎには起き、6時過ぎには家を出る生活が待っていました。冬の時期には辺りがまだ真っ暗ななか駅まで向かうことになり、「本当にこの会社を選んでよかったのかな…」という気持ちが頭をよぎることもありました。

暗い夜の森のイメージ

さらに入社してすぐ、仕事を教えてくれていた先輩社員が長期入院することになり、夜10時頃までの残業が続くというハプニングが待っていました。当時の状況については、別の記事でご紹介しています。

特例子会社で正社員になったけど上手くいかなかった話【体験談⑤】


全社員参加のイベントや交流を大事にしていた|社風

大人数のチームワークのイメージ

入社先の特例子会社は、社内の雰囲気が比較的オープンで、社員同士の交流を大切にする文化がありました。どちらかというと、体育会系に近い雰囲気だったと思います。

例えば、昼食は全社員が同じ部屋で食べるスタイルで、毎日100人単位がワンフロアに集まることになりました。

それ以外にも、社内親睦会や家族見学会、他の特例子会社との交流会など定期的にイベントが行われており、年間を通して会社内には多くの人が出入りするような環境でした。

まゆみ
まゆみ

私の場合は、人が多く集まる環境が少し苦手だったため、こうしたイベントが続くと疲れを感じることもありました…。


部署によって仕事内容の差が大きかった|業務の偏り

私が勤めていた特例子会社には、全体で数百人の社員がいましたが、そのうち私の所属である管理部門には数十人ほどが在籍していました。

それ以外の社員の多くは、製造・制作・サービスなどの仕事に従事していました。部署により、仕事内容・必要なスキル・忙しさについては、かなりの差があったように感じます。

ある部署では高度な知識が求められ、毎日のように残業続きであった一方、別の部署では仕事量が少なく、いわゆる単純作業が繰り返される、このような構造になっていました。

まゆみ
まゆみ

おそらくこれは特例子会社に限らず、どこの会社でも似たような構造はあるのだと思います。

私の勤務先でも、「全社的な業務量の平準化」はひとつの課題なのかな、という印象はありました。


仕事に対する感じ方は人それぞれだった|特性とのマッチング

社員食堂のイメージ
まゆみ
まゆみ

こちらの項では、私と同時期に特例子会社で働いていた2人の同僚の意見をご紹介していきます。二人とも、現場系の部署で働いていました。


同僚①(双極性障害の女性)

郵便物の仕分けのイメージ

私がよくお昼を一緒に食べていた同僚の一人は、双極性障害を抱えていました。彼女は先輩からのパワハラが原因で、一般企業であった前職を退職しています。その後、精神障害者手帳を取得し、こちらの特例子会社に入社しています。

この会社での彼女の仕事は、郵便物の仕分けやパンフレットの封入など、比較的単純な軽作業を担当していました。

仕事自体は安定して行えていましたが、スキルアップを感じにくい作業内容だったこともあり、「やりがいを感じにくい」と話していたことを覚えています。


同僚②(内部障害の男性)

仕事を教えている様子

別の男性同僚は、前職は芸能関係の仕事をしていました。地元を離れて活動していましたが、内部障害の発症がきっかけで、住み慣れた地域に戻ってきたようです。身体障害者手帳を取得したのを機に、こちらの特例子会社に入社しています。

この会社での彼の仕事は、知的障害のある同僚社員に作業を教えながら、チーム全体の進捗を管理する役割でした。自分が率先して作業を進めるのではなく、周囲をサポートしながら全体を牽引していく立場でした。

彼のケースでは「障害のある社員と働く環境」ということについて、比較的割り切って受け止めていました。同じ職場であっても、感じ方は人それぞれなのだと感じました。


私が働いていた特例子会社では、社内イベントの多さや部署による仕事内容の差など、いくつか課題や大変さを感じる点がありました。また、同僚たちの話を聞いていても、特性と仕事内容のマッチ度合いによって、会社に対する感じ方は大きく違っていたように思います。

「特例子会社はやめとけ」と言われる理由は、このような背景によるところも大きいのかな、と感じました。

まゆみ
まゆみ

ただ一方で、特例子会社ならではの良さもあり、すべてがネガティブな要素ばかりではないですよ。


特例子会社で働いて良かったと感じた点

YESのタグを持つ女性
まゆみ
まゆみ

続いてここからは、特例子会社で5年間働いた私の経験をもとに、「ここは良かったな」と感じた部分についてご紹介していきます。


大企業グループならではの雇用の安定感があった

\イメージ画像です/

オフィスビルのイメージ

私が働いていた会社は大企業グループの特例子会社だったため、雇用の安定感はとても大きかったと感じています。

当時の障害者求人は契約社員や嘱託社員など非正規での募集も多く、正社員で採用されるケースはそれほど多くありませんでした。その点この会社では、最初から正社員前提で採用され、賞与も親会社の業績に連動して支給されていました。

毎年、少なくとも数ヶ月分の賞与は支給されていたので、経済的な安心感はかなり大きかったと思います。また、残業代も必ず支払われる仕組みになっており、私がそれまで働いていた中小企業で経験していたようなサービス残業はありませんでした。


休暇制度が整備されていた

目覚まし時計とカレンダー

もう一つ印象的だったのは、休みを取りやすい環境だったことです。

有給休暇は法定通りの付与でしたが、取得方法は柔軟性に富んでおり、午前休暇・午後休暇・時間単位休暇など、社員の体調や通院などの都合に合わせて取りやすいよう工夫されていました。

また、有給を取得していない社員がいる場合には「有給が〇〇日残っていますよ、きちんと休んでください。」と言われる仕組みにもなっていました。

障害や持病を持つ社員が多い職場ということもあり、休暇取得に対する理解度は全社的に高かったように感じます。


支援員・心理士など専門職に相談できる環境が整備されていた

また、専門職を配置する支援体制が整っていたことも大きな特徴でした。

社内には、精神保健福祉士や社会福祉士の資格を持つ支援員が数名常駐しており、仕事や体調について困ったことがあるときは、まず支援員に相談できる環境が用意されていました。

さらに、定期的に非常勤の医師・心理士も会社に訪れており、全社員が面談を受けられるようになっていました。

一般企業ではなかなか見られない体制なので、専門家のフォローによる安心感はかなり大きかったと思います。


スキルアップできる環境だった

講義のイメージ

個人的に一番大きかったと感じているのは、スキルアップできる環境だったことです。

一般的な特例子会社のイメージとして、「単純作業ばかりでスキルアップできない」というものが多いと思います。たしかに私がいた会社でも、そういう環境にある部署や部門もあったと思います。

しかし私のケースでいうと、「かなりスキルの高い方達のなかで、学ばせてもらえる環境だった」というのが本音です。結果的に在籍した5年間を通じて、効率的な仕事の進め方を学ばせてもらうなど、はじめて身につけたものもたくさんあったのです。

会社の制度として、仕事に関連する勉強会・講習会に、会社負担で参加させてもらえる機会にも恵まれました。また、業務を通じてグループで共有するマニュアル作成やスケジュール管理のスキルについても、かなり向上させてもらえたと思っています。

こういったスキルは職種や職場が変わっても通用するものなので、今の働き方にもしっかり活かせていると感じています。


実際に働いてみて感じたのは、特例子会社には良い面と大変な面の両方があるということでした。

まゆみ
まゆみ

人によって向き不向きはあると思いますが、少なくとも私にとっては、かなりスキルアップに繋がる経験を積めた場所だったと思います。


結論|特例子会社は「やめとけ」なのか?

questions

私自身は特例子会社で約5年間働きましたが、振り返ってみると「良かったこと」と「大変だったこと」の両方があったと感じています。

そのうえで、世の中で「特例子会社はやめとけ」と言われることについて、私が思うのは次のようなことです。

特例子会社とひとことで言っても、会社によって環境は大きく違います。さらに同じ会社の中でも、部署によって仕事内容や忙しさは異なりますし、人によって感じ方も違います。

そのため、「特例子会社はやめとけ」と一括りに言ってしまうのは、少し違うのではないか、というのが私の率直な感想です。

例えば特例子会社については、

  • スキルアップができない
  • 給与が低い
  • キャリアアップが難しい

といったイメージを持たれることもあります。しかし、私が働いていた環境では、給与面やスキルの面については、必ずしもそうではありませんでした。

実際に管理部門で働く中で、チーム内でのマニュアル作成やスケジュール管理などを経験し、それまで働いていた環境とは比べものにならないほど、タスク管理のスキルが身についたと感じています。

また、親会社からの出向者と同じチームで仕事をする機会があったことも、自分にとっては大きな学びでした。


まゆみ
まゆみ

一方で、私自身が気になったのは別の部分です。

大人数のチームワークのイメージ

例えば、体育会系の雰囲気があったり、人の出入りが多くにぎやかな環境だったりという面に関しては、私の特性には少し負担が大きく感じられました。

このように、特例子会社にはメリットもあれば、人によっては合わないと感じる部分もあります。

だからこそ、もしも特例子会社への応募を考えている場合は、応募前にしっかり企業研究を行い、「どんな会社なのか」を調べることが大切だと思います。

多くの特例子会社では、採用前に実習(職場体験)が行われます。実際に職場の雰囲気を見たり、働いている人たちの様子を感じたりできる機会でもあるので、そうした機会を活用して、自分に合う環境かどうかを見極めることが大切だと感じています。


障害者雇用の求人を探すなら

ここまで読んで、「特例子会社も含めて、自分に合う働き方をちゃんと選びたい」と感じた方も多いのではないでしょうか。

私自身も転職活動中は、「どの求人を選べばいいのか分からない」という状態でした。

実際に私は、給与や安定面などの条件重視で選んだ結果、通勤時間や環境面では結構負担を感じることになりました。

障害者雇用の求人は、企業側の情報が見えにくいことも多いです。どんな人を求めていて、職場の雰囲気はどんな感じで、実際の働き方はどういう形になるのか といったリアルな情報は、求人票だけでは分からないことも多いです。

そのため、最初から一人で判断するのではなく、第三者のサポートを使うのも一つの方法だと感じます。

まゆみ
まゆみ

私も実際に、障害者向けの転職サービスに登録して、情報収集をしていました。特に、求人の背景や企業の特徴を教えてもらえたのは大きかったです。

たとえば、

すぐに働きたい方なら、ハローワーク・転職サイト・エージェントへの登録

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dodaチャレンジ|障害者向け求人数が圧倒的に多い


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ブランクや体調の不安がある方なら、 就労移行支援(福祉サービス)利用でスキルを積んでから転職に挑戦

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【キズキビジネスカレッジ】|在宅訓練型で枠に囚われない進路を選べる


このように、いまの状況によって選べる方法はいくつかあります。

まゆみ
まゆみ

まずは情報だけ見てみるという使い方でも大丈夫なので、もし気になるものがあればチェックしてみてください。


特例子会社入社の前後についても描いています

私のブログでは、障害者手帳を取るまでの経緯についてや、特例子会社を退職したあとのことについても、体験談形式で描いています。気になる方はぜひ読んでみてください。

私の仕事と転職体験談
精神障害3級の私の仕事や転職の体験談を時系列で記しています。精神障害発症の背景から、障害者雇用での転職・退職、そして現在の在宅ワークに至るまで、働き方の体験談をまとめています。

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