私が、障害者枠で応募し、採用を貰った会社に入社を決めた理由は、とてもシンプルでした。
当時の私は、これだけ条件が揃っていれば、安心して長く働けるはず そう考えていました。
精神障害者手帳3級を取得し、障害者雇用での転職を考えていた さらに、家業の倒産を経験し、経済的不安を人一倍強く感じていた私にとっては、

正社員であること、安定していることは、何よりも優先したい条件だったのです。
この記事では、理想の会社を選んだはずの私は、実際にどんな感じだったのかについて、体験談を書いていきます。
障害者雇用での転職活動を始めた当初の私の心情も綴っています。
▶ 障害者雇用で転職したいと思ったら|私が実際にやったこと
入社後に感じた最初の違和感|自分のスキルと周りのレベル
配属先は、会社の中枢である管理部門(経理)でした。これまでの職歴や資格を活かせる部署で、「スキルを活かした転職」という点では成功だったと思います。
ただ、入社してすぐに気づいたのは、周囲のレベルが非常に高い環境だったということです。
今までいた職場では、「自分はそこそこできるほう」だと思っていました。

しかしこの職場では、そう感じる場面はほとんどありませんでした…
仕事についていくために、業務後や休日に独学で勉強する日々が続きました。スキルアップという意味では、悪い環境ではなかったです。
ただ、常に気を張った状態が続き、少しずつ疲れが蓄積していったのも事実です。
人間関係による消耗|無視できなかった環境

もうひとつ予想していなかったのが、人間関係による消耗です。
この職場には、これまでの職場にはいなかった、陰口を吹聴したり無視をするタイプの人がいました。
その人の気分次第で、自分も周囲の人も、日替わりでターゲットにされるような環境でした。

頭では「そういう人だ」と理解していても、特性上それを完全に受け流すことができませんでした…
結果的に、確実にメンタルが削られていくのを感じていました。
仕事の進め方の違いに疲弊していった
仕事の進め方も、それまで働いていた中小企業とは大きく異なっていました。
このやり方自体は理にかなっていますし、スキルアップにもつながります。

ただ、この進め方に慣れるまでの気疲れは、想像以上でした…。
「常に周囲と足並みを揃えて仕事を進める この環境が、私にとっては予想以上の負担になっていきました。
特例子会社という環境で感じたギャップ
この会社は特例子会社だったため、さまざまな特性を持つ社員が働いていました。
さまざまな特性というのは…
- 身体障害
- 精神障害・発達障害
- 知的障害
といった、さまざまな障がいを持つ方が在籍する環境だったのです。
多様な方がいる環境は良い面もありましたが、想像していた以上に気を遣う場面が多い環境でした。
また、業務時間内外を問わず全社的なイベントが多くありました。

多くの人に囲まれながら仕事を進める状況は、私の特性上かなりの負担になっていたのだと思います。
それでも当時の私は、「これは許容範囲内だ」そう自分に言い聞かせていました。
入社直後に起きた想定外の出来事

ここまでにも精神的負荷を感じる要因が幾つかありましたが、一番大きな負荷となった事件がこちらです。
私の入社後わずか1週間で、仕事を教えてくれていた先輩が、突発的に長期入院することになってしまったのです。
業務を聞ける人は社内におらず、その日から毎日夜10時まで残業する日々が続きました。

不安と疲労が一気に積み重なった出来事でした…
遠方通勤が決定打になった

さらに、当時の通勤時間は、片道1時間40分かかっていました。
ここまでに挙げた背景を抱えての遠方通勤は、精神的にも身体的にも、想像以上の負担になっていました。

結果的に、入社から10ヶ月でフルタイム勤務に限界を感じ、短時間勤務へ切り替えてもらうことになりました…
条件で選んだ結果、条件を失ったという事実
この転職は、正社員・給与・福利厚生といった、条件を重視して選んだものでした。
しかし実際には、短時間勤務になったことで、当初想定していた収入は得られなくなりました。
自分の特性よりも条件を優先した結果が、これだったのです。

当時の私にとっては精一杯の選択でしたし、今となっては、ひとつの大きな教訓だったと感じています。
💡振り返りポイント|条件よりも大切だったこと
この転職を振り返って、今だからこそはっきり言えることがあります。
当時の私は、
こうした「目に見える条件」を最優先にしていました。
それ自体は、決して間違いではありません。当時の生活を考えれば、自然な判断だったと思います。
ただ、結果的に私は、フルタイムで働き続けることができなくなりました。
原因となった要素を並べてみると、
- 本人のスキル
- 人間関係
- 仕事の進め方
- 通勤時間
- 先輩の入院
これらのひとつひとつは「我慢できなくはない」ことでも、積み重なることで、確実に心と体を削っていったのだと思います。

特に大きかったのは、自分の特性と職場環境の相性でした。
入社前の私は、
「たぶん大丈夫」「条件がいいから、多少のことは我慢できるはず」
そう自分に言い聞かせていました。
今思えば、その時点で無理をしていたのかもしれません。
この経験を通して学んだのは、
条件がどれだけ良くても、自分の特性に合わない環境を選ぶと、いつかは無理が生じる
ということです。

これは失敗談でもありますが、同時に、次の選択に繋がる大きなヒントにもなりました。
フルタイムから短時間勤務に切り替え、しばらく安定して働けていましたが、その後大事件が起きて心身に支障をきたすことになります。
▶ フルタイム短時間勤務に切り替えたら遠距離介護が始まった


