体験談⑦ 介護休業から復職したら喪失感と居心地の悪さが待っていた話

私の体験談

これは、私が37歳当時の実話です。

離れて暮らす両親が相次いで病に倒れ、別々の搬送先で入院・治療を受けることになりました。

私は毎週のように電車を乗り継ぎ、両親のもとを訪れていました。



1年ほどはそんな生活が続いていましたが、
治療の甲斐なく、父は帰らぬ人となりました。


当時の私は、障害者枠で採用された会社で、短時間勤務の正社員として働いていました。
障害者雇用の短時間勤務に変えたら遠距離介護が始まった私の体験談


緩和ケアに移行してから、母を看取るまで

父が亡くなったあと、母の病状も回復が見込めない状態となり、余命宣告を受け、治療は緩和ケアへと切り替わりました。

この時点で、
「もう良くなることはない」という現実を、頭では理解していたと思います。

まゆみ
まゆみ

ただ、
実感として受け止めきれていたかと言われると、正直よく分かりません。

母は要介護認定を受け、
私は会社に申請して介護休業を取得しました。

仕事を離れ、
遠くに離れて暮らす母のアパートと入院先を行き来する生活が始まりました。


何かを「する」介護というよりは、
少しずつ衰えていく様子を、ただそばについて見守る時間が増えていった、
そんな感覚でした。


緩和ケアに移行してから約4ヶ月後、
母は亡くなりました。

葬儀や各種手続き、住まいの整理など、
やらなければならないことは山ほどありましたが、

3人家族で他に頼れる親族もいなかったため、
それらはすべて一人で対応することになりました。

気がつけば、
父と母、二人を見送り、
実家もなくなり、
介護休業という区切りの時間も終わろうとしていました。

まゆみ
まゆみ

想像よりだいぶ早く天涯孤独になってしまった
という感覚でした。


介護休業を終えて復職したものの、感じた違和感

思考の整理

母を見送り、必要な手続きをひと通り終えたあと、私は介護休業を終えて職場に復帰しました。

頭では分かっていました。

介護休業は「休ませてもらう制度」であって、会社はその間も日々の業務を止めず、動いているものだということを。

まゆみ
まゆみ

休職者がいつ戻ってくるか分からない以上、
現場にいる人を中心に、体制が組み直される。

それは、どんな職場でも同じだと思います。

実際に復職してみると、

職場の雰囲気や業務の進め方、

人の配置など、

いろいろなものが少しずつ変わっていました。

自分がいなかった期間に積み重なった時間を前にして、正直なところ、

「完全に浦島太郎状態だな…」

と感じたのを覚えています。

それに加え、

介護休業を取らせてもらったことへの申し訳なさも、常に頭の片隅にありました。

  • 長期間抜けてしまったこと
  • 短時間勤務であること

そうした背景もあって、

「自分は迷惑をかけてしまった側なんだ」
という意識が、無意識のうちに強くなっていたように思います。

会社の規定どおりに休業を取得し、正式に復職しただけ。

制度としては、何も間違ったことはしていないはずなのに、なぜか居心地の悪さがありました。

この頃から、気を張って働いているつもりでも、

不眠が更に酷くなったり、
強い不安感に襲われることが増えていきました。

ちゃんと仕事に戻らなきゃ…
席があるんだから、

ここで踏ん張らないと…

まゆみ
まゆみ

そう思えば思うほど、
心と身体が少しずつ
噛み合わなくなっていった感覚があります


限界を感じ、傷病休職を選ぶことになった

復職してからしばらくのあいだ、
私はなんとか休職前のパフォーマンスまで戻そうとしていました。

まゆみ
まゆみ

新しく加わった業務の流れを覚えたり、周りに迷惑をかけないよう気を張りながら、

短時間勤務の枠の中で、
できることを精一杯やろうとしていました。

でも、
心と身体は正直でした。

  • 朝方まで寝付けない
  • 身体が鉛のように重い
  • 理由の分からない不安に襲われる

介護中に張り詰めていたものが、
復職をきっかけに一気に表に出てきたような感覚でした。

それでも当時の私は、
「これは一時的なもの」
「環境に慣れれば落ち着くはず」
と自分に言い聞かせていました。

たったひとりでの介護と、両親の看取りが終わったばかり、さらに長期間休ませてもらった直後。

ここでさらに「体調が限界です」と言うことに、強い抵抗があったのも事実です。


頭を抱える女性

でも、ある時ふと、

このまま無理を続けたら、もっと取り返しのつかない状態になるかもしれない
という感覚が、はっきりと浮かびました。

これまでにも、体調を崩しながら働き続けた結果、休職や退職に至った経験がありました。

同じことを繰り返してはいけない ───

そう思った私は、自分から会社に相談し、傷病休職を取るという決断をしました。

介護休業とは違い、
傷病休職は「自分の不調」が理由です。

正直に言うと、
介護休業よりも、こちらのほうが精神的なハードルは高かったように思います。

それでもこのときは、
「一度、ちゃんと立ち止まらないとダメだ」
と腹をくくりました。

まゆみ
まゆみ

こうして私は、
介護休業から復職してわずか数か月で、再び休職に入ることになったのです。


💡振り返りポイント|「戻れるはず」という思い込み

介護休業を終えて復職した当時の私は、
「介護が終われば、また元の生活に戻れる」
そう思っていました。

でも実際には、
心も身体も、すでに限界に近い状態だったのだと思います。

会社としては、
いつ戻ってくるか分からない休職者よりも、今働いている社員を優先して考えるのは当然のことです。

頭では分かっていましたが、
復職後の職場の空気は、以前とは少し違って感じられました。

休ませてもらった申し訳なさ。
短時間勤務であることへの引け目。

そして、

「また迷惑をかけてしまうかもしれない」という不安

そうした気持ちが重なり、
不眠やパニック発作は次第に悪化していきました。

結果的に私は、介護休業から復帰して3か月後、
「傷病休職」を選ぶことになります。

まゆみ
まゆみ

このときはまだ、
「これが最後の出社になる」とは思っていませんでした

この後にもまだ、
大波乱の出来事が待っていたのです。


傷病休職が始まってから起きた出来事を、振り返りながらまとめています。
傷病休職のその後|治療と重なり退職は避けられなかった

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