障害者手帳を取ると、

これからは、配慮が受けやすい「障害者枠」で働いた方が良いのかな?
と考える方も多いのではないでしょうか。
しかしその一方で、

障害者枠はやめとけ
障害者枠はきつい
といった意見を聞くことがあると思います。
そもそも、
「障害者枠はやめとけ、きつい」と言われるのは、なぜなのでしょうか。
本当に、
障害者枠はやめておいたほうが良いのでしょうか。

実は私、精神障害当事者として、特例子会社本社の管理部門で5年間働いていました。
そんな私の意見としては…
でも、
というのが、正直な答えになります。
これがどういう事を指すのか気になる方は、ぜひ本編も読んでいってくださいね。
\この記事を書いているのはこんな人/
「障害者枠はやめとけ」と言われる理由トップ3の実情を解説

「障害者枠はやめとけ」というテーマで調べていくと、多くのケースでは以下の3点が理由に挙げられています。
- 給料が安い
- 単調な軽作業が多い(職種の幅が狭い)
- キャリアアップが難しい

これについて私は、半分は合っているけど、半分は間違っていると思っています。
では、障害者枠についての意見はなぜ、真っ二つに分かれるのでしょうか。
それは、「障害者枠」という言葉の中に実は、
「正反対の2つの世界」が混在しているからです。
障害者枠の求人には大きな幅がある
「障害者枠の求人」とひとことに言っても、そのなかには以下のような幅(グラデーション)が存在します。
つまり、
「自分のスキルや希望」と「企業の求めているもの」がズレてしまうと、
「障害者枠はやめとけ(=合わない)」という結果になってしまうのです。
逆に言えば、
自分に合った「場所」を正しく選べると、障害者枠は「やめとけ」どころか、
自分らしく、かつ安定してキャリアを築ける最高の選択肢に変わっていきます。

次の章では、障害を持つ方のなかでも、比較的高いスキルを持つ方に知っていただきたいポイントをご紹介していきます。
障害者枠にも高年収のハイクラス求人はある?

障害者求人のなかでも、次のような条件と職種になると、比較的高収入を狙いやすくなります(年収500~1,000万円超も視野に入ってきます)。
高収入を狙いやすい企業・業界の例

私が障害者枠で就職活動をしていた2013年当時もすでに、これらの業界には好条件の求人がたくさんあったのを覚えていますよ。
高収入を狙いやすい職種の例
| IT・ クリエイ ティブ | システムエンジニア プログラマー データサイエンティスト Webデザイナー |
| コーポ レート | 人事・総務・経理 法務・ コンプライアンス |
| 企画・マーケ コンサル | 企画・マーケティング サービス開発 コンサルティング |
| 技術 | 製造・建設業の技術職 |
| 公務員 (専門職) | 社会福祉士など |
大手企業の総合職・専門職であったり、高度な知識や経験・スキルを要する職種であるほど、高収入を目指しやすくなります。
これは障害者枠であっても、一般雇用での傾向とそれほど大きな違いはありません。

気になる方は一度、障害者専門の転職サイトやエージェントに登録し、実際に求人内容や条件を見てみることをオススメします!
後ろの項で、具体的な媒体をご紹介していきます。
障害者向けハイクラス求人を狙うなら知っておきたいポイント
こちらの章では、障害者枠のなかでも比較的高収入のハイクラス求人を狙っていきたい方に向けて、知っておきたいポイントを3点ご紹介していきます。
障害特性の理解と合理的配慮の提案力が必須
ハイクラス求人であっても、障害者枠で応募する際に避けては通れないのが、「自分の障害と必要な配慮について、適切に説明するスキル」です。
ハイクラス求人を出す企業の多くでは、あなたを「助けが必要な人」としてではなく、「配慮があれば活躍できる人」として見ています。
そのため、選考では以下の2点について、自分の言葉で伝えられるかが勝負の分かれ目になります。
- 自分の「取扱説明書」を持っておく
・何が苦手でどういう時に調子を崩しやすいか
・どんな環境であれば課題をクリアできるか
これらについて客観的に説明ができると、「仕事ができる人」という信頼に繋がる - 配慮と成果をセットで提案する
「在宅勤務であれば集中力を最大化でき、処理スピードを1.2倍に保てます」といったように、「配慮=成果を最大化するための投資」として提案できると、採用確率はグッと上がる

「自分を理解し、相手に伝えられる力」は、高年収を掴み取るための最強のビジネススキルだと言っても過言ではありません。
ハイクラス求人は非公開案件も多い▶転職サイトに登録しないと閲覧できない

障害者求人のなかでも、比較的高収入のハイクラス案件ともなると、一般公開がされておらず、非公開となっているケースも多いです。
ハイクラス求人がなぜ非公開にされているのかというと、
などなど、企業側にさまざまな理由が存在するからです。
基本的に企業側は、ハイレベル求人ほど、あまり広範囲に情報を公開することなく、条件に合う人だけに検討・応募してほしいと考えています。

「採用活動に掛ける労力やコストを軽減したい」という思惑があるからですね。
非公開の求人は求職者側にもメリットがある

一方で、高収入・好条件の求人が非公開になっていることは、求職者側にも大きなメリットがあります。
それは、
自分のスキルや経験とマッチした求人「のみ」を紹介して貰いやすくなる点です。
転職エージェントは、求職者の経歴や希望とのマッチ度合いを見たうえで、非公開求人を紹介してくれます。

そのため、紹介された求人から応募に至った場合には、おのずと書類選考の通過率が高くなるのです。
非公開求人は、誰でも求人を見ることができたり、応募ができるような仕組みではありません。
だからこそ、競争率が低い環境下で、効率的に転職活動が進められる、という大きなメリットがあるのです。
次の項ではいよいよ、ハイクラスの非公開求人をたくさん持っている、障害者向け転職サイト・エージェントについてご紹介していきます。
障害者向け高収入・ハイクラス求人を持つ媒体と利用方法を解説!
ここからは通常の求人に加え、ハイクラスの非公開求人をたくさん持っている、障害者向け転職サイト・エージェントについてご紹介していきます。
dodaチャレンジ|ハイキャリア転職もサポートしています
まずは、私のブログでも頻繁に登場しているdodaチャレンジをご紹介していきます。
\dodaチャレンジは
【ハイキャリア転職】もサポートしてます/

多くの方に利用されているdodaチャレンジですが、実は保有する求人のうち約9割が非公開案件なのをご存知でしょうか。
つまり、私たちが登録してすぐに見ることができるのは、全求人のなかでもほんのわずかな件数でしかないのです。
そして、障害を持つ方のなかでも、専門的なスキルや管理職の経験を活かしたい方には、dodaチャレンジのなかでも、ハイクラス向けの専門チームによるサポートを受けることができます。

ハイクラス向け求人の紹介を受けてみたい方に向けて、dodaチャレンジの登録とその後の流れについて、簡単にご紹介していきます。
(ハイクラス求人の例)
- Step 1会員登録(無料)
公式サイトから登録
これまでの経歴・スキル・障害の内容・希望条件を入力 - Step 2面談・キャリアカウンセリング予約
キャリアコンサルタントから電話・メールで連絡が入る
面談の日程を調整 - Step 3面談・キャリアカウンセリング
これまでのキャリアや希望年収・ポジション・障害への配慮事項を相談
ハイクラス市場での自身の立ち位置を確認し、転職の戦略を立てる - Step 4求人紹介
非公開求人の中から、大手企業や管理職候補など、条件にマッチするハイクラス求人の紹介を受けていく
- Step 5書類添削・応募
プロの添削を受けながら、職務経歴書や応募書類を作成
エージェントから企業に、応募者のスキルや配慮事項を伝える - Step 6面接対策・面接
ハイクラス層ならではの職務経験や必要な合理的配慮など、企業への伝え方について相談しながら面接対策をしていく
- Step 7内定・入社フォロー
年収交渉や入社日の調整は、全てエージェントが行う
入社後の配慮事項などについても、事前にすり合わせをする - Step 8入社後のサポート
入社後も定着面談があり、新しい環境での悩みや配慮事項の相談が可能

無事に内定を貰って入社した後も、新しい環境で適切にスキルを発揮できるよう、職場での配慮事項などについての相談ができますよ!
\内定後もフォローが受けられます/
atGP|ハイキャリア転職には「atGPハイクラス」が対応
すでに私のブログでも、アットジーピー【atGP】については、障害者向け転職サービスの大手ブランドとしてご紹介しています。

アットジーピーにはいくつかの障害者向け転職サービスがあり、そのなかでも「atGPハイクラス」では、年収500万円以上を目指す障害者の方を専門とする、転職支援サービスを提供しています。
\atGPハイクラスは
【ハイキャリア転職】専門のサポート/

atGPハイクラスの利用についても、dodaチャレンジと同様で、非公開求人の紹介がメインとなります。
さらに、障害を持つ方のなかでも、専門的なスキルや経歴をお持ちの方「のみ」が利用の対象となります。
そのため、登録後には審査が行われます。

atGPハイクラスが気になる方に向けて、登録の流れについて、簡単にご紹介していきます。
- Step 1会員登録(無料)
アットジーピー【atGP】公式サイトの「会員登録」フォームに情報を入力
これまでの経歴・スキル・障害の内容・希望条件を入力 - Step 2書類審査・キャリア面談
登録した内容を元に審査が行われる
ハイクラス求人に該当しない場合は、atGPエージェント(一般型)で就職支援を依頼することも可能 - Step 3ハイクラス利用を通過の場合は、担当エージェントと面談(Web/電話)を行う
経歴やスキル・障害の状況・今後の希望(年収や職種など)の詳細を伝える
- Step 4求人紹介
管理部門や専門職など、障害者向けのハイクラス求人が紹介される
非公開求人も含めて提案される - Step 5応募・面接
書類作成・書類応募・面接など、採用決定までフォローが受けられる
- Step 6内定・入社
条件交渉が成立した場合は入社となる
- Step 7内定・入社後フォロー
定期的に状況確認を受けられる
困りごとがあった場合の相談先としてサポートを依頼できる - Step 8入社後のサポート
その後のスキルや目標の変化に応じ、継続的なサポートを受けられる

ハイクラスの利用に通過できない場合でも、一般型のatGPエージェントは利用頂けますよ。
ハイクラス求人が気になった方は、まずは登録のうえ書類審査を受けてみる事をオススメします。
\ハイクラス求人も
まずは登録から/
障害者枠の給料の平均値はどのくらい?
記事の前半では、障害者枠の中でもいわゆる「ハイクラス求人」を中心にご紹介してきました。
しかし、障害者枠で働くか悩み中の方のなかには、

私にはそこまで高いスキルはないよ…。
それだと、障害者枠では給料はいくらくらいになるのかな?
といったような、収入面に対する不安を感じる方もたくらんいらっしゃると思います。

こちらの章では参考情報として、
・障害者枠で働く方の平均収入 と、
・特例子会社の本社で経理をしていた私の収入
について、簡単にご紹介していきたいと思います。
障害種別ごとの平均賃金と年収|厚生労働省公表のデータより(2023年)
まずは、厚生労働省のデータをもとに、障害種別ごとの平均賃金と年収を一覧表にしてご紹介していきます。
| 障害の種類 | 1か月の平均賃金 | 年収(賞与は別) |
|---|---|---|
| 身体障害者 | 23万5,000円 | 282万円 |
| 精神障害者 | 14万9,000円 | 178万8,000円 |
| 知的障害者 | 13万7,000円 | 164万4,000円 |
| 発達障害者 | 13万円 | 156万円 |
上記表は、厚生労働省が発表した2023年度のデータをもとに作成しています
▶ 令和5年度障害者雇用実態調査の結果を公表します|厚生労働省ホームページ
最も収入が高いのが身体障害者で、次点の精神障害者との差は86,000円となっています。
障害間で収入に差が出ている理由として大きいのが、労働時間の差です。
精神障害者はその特性上、毎日長時間の安定した勤務が難しいケースがあるのです。
そのため、週30時間未満の短時間勤務で働く方の割合が高くなる傾向にあり、身体障害者と比べると給与の平均値が低い結果になっているのです。

収入の額は、労働時間と比例しているんですね。
フルタイムで働けると、各種手当の金額も上がっていくので、月収も年収も高くなる傾向にありますよ。
特例子会社入社4年目の給与明細|本社経理女子のケース(2016年)
このブログを書いている私「まゆみ」は精神障害の当事者で、特例子会社に入社した当時はフルタイムで勤務していました。
しかし、入社後10か月を経過した頃から、体力・精神面で限界を感じるようになります。
その後は、主治医の診断書を取得し、週30時間の短時間勤務に切り替えて働くことになったという経緯があります。
精神障害者として特例子会社に入って4年目(2016年頃)、かつ、週30時間の短時間勤務で働いていた頃の私の収入はこんな感じでした。
| 項目 | 1か月の賃金 | 年収(賞与は別) | 年収(賞与込) |
|---|---|---|---|
| 本給 | 約15万8,000円 | 189万6,000円 | 賞与 約420,000円 |
| 職能基準 | 約3万4,000円 | 40万8,000円 | – |
| 住宅手当 | 1万2,000円 | 14万4,000円 | – |
| 遅刻早退控除 ※時短勤務なので | △約4万2,000円 | △約50万4,000円 | – |
| 支給額合計 | 約16万2,000円 | 約194万4,000円 | 約236万4,000円 |
当時の実績は、
1か月の賃金が約16万2,000円、賞与別の年収ベースでは約194万4,000円でした。
さらに、年に2回の賞与支給があったので、賞与込の年収ベースでは約236万4,000円でした。

私のケースでは、前項でご紹介した精神障害者の平均値(月収:14万9,000円/年収:178万8,000円)よりは、若干高めの収入を得ることができていました。
参考として、次の項では当時の私のスペックを簡単にご紹介していきたいと思います。
当時の私のスペック|経歴や所持資格など
上記でご紹介した私の給与明細は、入社4年目(2016年当時)のものになります。
そして、2016年当時の私のスペックはこんな感じでした。
| 年齢 | 39歳 |
| 生活 スタイル | 未婚 ひとり暮らし |
| 手帳 等級 | 精神障害3級 うつ病・パニック障害 |
| 入社先 | 大企業の特例子会社 |
| 所属 | 本社管理部 |
| 職種 | 経理事務 |
| 主な 職歴 | ・前職(一般雇用)も 同じ業界だった ・前職で5年間 経理事務の経験あり |
| 主な 所持資格 | ・簿記2級 ・FP2級 ・英検2級 |
私のケースで、2016年当時の特例子会社での収入が、
- 月収:約16万2,000円
- 年収ベース:約194万4,000円
- 賞与込の年収ベース:約236万4,000円
という結果でした。
私の場合は、記事の前半で登場したような「ハイクラス求人」の年収には全然及びません。
ただ、当時の障害者枠の平均値よりは高い収入だったため、そこまで「給料が安かった」とは思わなかったです。

フルタイムでバリバリ働ける方ばかりではないと思うので、私のデータが少しでも参考になれば嬉しいです!
「障害者枠はやめとけ」を回避し自分らしく働くための2つのルート

ここまでの内容をまとめると、障害者枠での働き方には、大きく分けると2つのルートがあるということが言えます。

障害者枠であっても、働き方次第では高い年収も目指せますし、体調に合わせた安定した働き方をすることもできます。
どちらも、自分の気持ち次第で選んでいける道だと思いますよ!
結論:「障害者枠はやめとけ」は無視してOK|自分に合う場所を見つけよう!
今回の記事では、前半ではハイクラス求人について、後半では私の情報を含めた安定的な働き方について、障害者枠の働き方の全体像を俯瞰して頂けるような形で、ご紹介をしてきました。
見ていただいて分かるように、障害者枠での働き方は決して一括りにすることはできません。
大切なのは、データの数値や金額などではなく、自分が納得できる方向性であることだと思います。

私の2016年の給与明細を見て、どう感じたでしょうか?
『これなら十分』と思う人もいれば、『もっと上を目指したい』と思う人もいるはずです。
どちらも正解です。
「障害者枠はやめとけ」という外野の声に惑わされて、安定した生活やキャリアアップの機会を捨てるのはもったいないです。
まずは、障害者専門の転職エージェントで、今の自分の市場価値を知ることから始めてみるのも悪くないと思いますよ。


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\ハイクラス求人も
まずは登録から/
